映画の感想 LA炎の大捜査線 狼たちの街 
             
             
             
            DVD買いました。800円です。 
            ・・・感想は、デュフォーが若い。若いじゃないかぁ。 
            おじさん状態からファンになると、若い頃の姿はプッと笑ってしまうような何かがありますね。 
             
            肌がつやつやで真っ白で唇は赤いし、顔がでこぼこしていない。若い頃もあったんだなぁ。 
             
            TVの夜9時代のサスペンスドラマ風にタイトルをつけるならこの映画、「ブリーフ刑事!殺された相棒の敵を討て、偽札作りの巧妙な罠」って感じでしょうか。これが800円なら、まぁ適正価格でしょう。 
             
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            勢いのあるっつーか、行動力があるというよりほぼ「何も考えていない」無鉄砲刑事が主人公。 
            (名前はチャンス) 
            デュフォーは彼に追われる偽札作りリック・マスターズの役を好演しています。 
            主人公よりカッコイイ悪役です。YEAR!ZAZAが待っていたのはこういう感じだ。 
             
            しかし、この映画、私がデュフォーファンということを差し引いても、刑事がアホすぎて感情移入できません。 
            なにしろ、この主人公、かなりのアホです。 
            「いかにも」な南京錠のかかったドアを蹴破ろうとして、開けられなかったりしていますから。 
             
             
            さて、その主人公の同僚を冒頭で殺してしまったリック・マスターズ。 
            その同僚は退職まであと3日で、主人公とは長年コンビを組んできたようです。 
            主人公の刑事はリックを捕まえるためなら、どんな手でも使っちゃえと思いつめています。 
            リックはさぞかし極悪人で、絶対逮捕しとかないといけないほどなのか? 
            ・・・というと、案外そうでもありません。むしろ、偽札作り以外は気の毒です。 
             
            主人公の刑事(チャンス)は、保釈中の女を脅してリックの行動をスパイさせていますが、 
            リックのほうは、むしろ自分の女に仕事を手伝わせてこずかいあげている可能性が大です。(推測) 
            それに、チャンスは女にお金は払っていないようですしねぇ。ただ働きさせるのはいけません。 
             
             
            リックのほうが多分、良い人なんですよ。(無理やり) 
            ダンサーの彼女をうっとりして眺めていたり、ビデオにとったりとか(苦笑)、チャンスよりは愛のある人に見えました。 
            それに、強くて悪い悪党ではないですね。とにかく、事あるごとにひどい目にあっています。 
             
            偽札の運び屋は捕まっちゃうし、手下にはピンハネされ、しかもそれを問い詰めると、殴られてしまいます。 
            捕まった運び屋の口封じの殺しを頼んでも、頼んだ相手は失敗するし、そのうえ「もっと金を刷れ」などとリックをおどす 
            始末です。 
             
            その上、リックの顧問弁護士は、おとり捜査の刑事(チャンスとブコビッチ)を偽札を買う客としてリックに紹介しちゃいます。 
             
             
            行く先々でボコられるリック。常に裏切られそうで、真面目に偽札を作っていても薄氷を踏むような生活です。 
            ボディガードっぽいおっさんも一人しかいません。しかも、おっさんは普段はスポーツクラブに勤めているようです。 
             
            ボディガードすらパート雇用しかできないんでしょうか・・・。(涙) 
            偽札偽造組織というよりは、零細企業っていうか・・・。 
            とにかく、足元見られてますね。弱そうです。銃持って無いと、リックは映画の前半で死んでる事確実です。 
             
            彼は一応悪い事はしているんですが、回りが常にリックからお金をむしりとろうとひどいので、 
            それはそれで正当防衛に見えてしまうところが恐ろしいです。 
             
            そして、多分繊細なんでしょうねぇ、リック。 
             
            ラストに近いシーンのビデオの中で涙していますから。 
            涙のシーンの前後に、アレですか(苦笑)、同じテープの中ですか!? 
            最後でキャラが一瞬見えなくなりました。 
             
            とりあえず、よくわからないけど芸術家なことは確かです。 
             
            さて、そんな非力なリックですが、アホ刑事たちをうまいこと罠にはめちゃいます。 
            うん、これくらいはしょうがないな。ひっかかるお前たちがアホなのだから。 
             
             
            ・・・と、リックのキャラクター作りは素敵なこの映画、監督がやりたかったのは多分カーチェイスシーンなんでしょうね。 
            結構長いです。 
            汽車のレールの側を走ったり、一方通行の所を逆走したりと、とりあえず基本は押さえています。 
             
            見ていてびびったのは、ブコビッチ(チャンスの現相棒)が頭を押さえて「あー」と、苦悩の叫びをあげるところです。 
            これ、声だけ聞いたら・・・・誰もおっさんが後部座席で一人でうなっているシーンは頭にはうかびません・・・。 
            困ります。 
             
            デュフォー以外で、いいなって思ったシーンは車で夜明けの街を走る所ですね。 
            なんてことのないシーンなんですが、(2回くらいあるのかな・・・)特に綺麗なわけじゃなくて、 
            ふつーのもやがかかった朝焼けなんですが・・・、そこがお勧め。 
             
            なんか・・・もやってるところが早朝の大阪に通じる何かがあるような・・・。(苦笑) 
            いや、べつに大阪じゃなくてもいいんだけど。 
            早朝のドライブの爽やかさは万国共通!? 
             
             
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